こんにちは!ますだ歯科クリニックです。
前回は、妊娠による口腔内の変化により
妊婦さんは、お口のトラブルが生じやすいと
いうことをお話しました。
お口のトラブルの予防のためにも
今回は、「妊婦さんのお口のケア」について
お話していきます。
お口のケアのポイント
1、体調の良い時間帯を選んで歯みがきを
しましょう!
においや味に敏感になる妊娠初期は、
歯みがきが難しくなる方も多いです。
こういうときは、無理に頑張らず
ゆったりできる体調の良い時間を選んで
1日1回丁寧に歯みがきをしましょう。
それでも難しいときは、食後すぐに
強めのブクブクうがいをしましょう。
嘔吐した直後も胃酸で歯が溶けないように
ブクブクうがいをしましょう。
2、小型のヘッドの歯ブラシや
柄付きY型フロスを使用してみましょう!
歯みがき剤を使うのがつらい場合は
無理をせず、平気になるまで使用は
お休みでもかまいません。
歯ブラシをお口に入れると嘔吐感が
出やすい方は、超薄の小型ヘッドや
極細ネックの歯ブラシがおすすめです。
また、柄付きY型フロスを使うと嘔吐感を
刺激しにくいのでおすすめです。
歯間のお掃除ができ便利です。
3、うがいには、フッ素入り洗口液を
使用しましょう!
妊娠初期は、歯みがき剤の味が苦手に
なる方が多く、歯みがき剤の使用を
お休みする方は、代わりにフッ素入り
洗口液を使用してうがいをすることを
おすすめします。
4、キシリトールを100%配合したガムで
虫歯菌感染を抑制!
お口の清潔を保ちやすくなります。
歯にべたべたつくプラークをサラサラにする
キシリトール配合のガムも赤ちゃんへの
虫歯菌の感染を抑える効果が認められており
おすすめです。
ミュータンス菌(虫歯菌)の母子伝播
虫歯菌(ミュータンス菌)は、生まれたばかりの
赤ちゃんのお口の中には存在しませんが
奥歯が生える1歳6ヶ月頃に周囲の大人の唾液を
通して感染します。
ミュータンス菌は、砂糖をエサにして
グルカンというネバネバ物質をつくり、歯の
表面にくっついて感染します。複雑な形の
乳臼歯が生え、糖分を摂取する機会の増える
1歳6ヶ月頃から乳歯列が完成する
2歳7ヶ月頃までがいちばん感染しやすく
世界的に見て、ミュータンス菌は、母親の
唾液から感染する「母子伝播」が
とても多いのです。
日本人の大人の約9割にミュータンス菌が
いると言われていますので周囲の家族や大人が
自身のミュータンス菌を減らして、赤ちゃんに
伝播させないようにすることが大切です。
妊婦歯科健診を受けましょう
妊娠中は、お口の健康を保ちづらい条件が
そろうのでお口のトラブルが生じやすいです。
この時期に歯科にかかって改善しておけば
たいていは、歯科指導や小さな処置で
おわることが多いですが、お口のトラブルを
ついそのままにしておくと出産後は
子育ての忙しさで自分のことは後回しに
してしまい、気付いた時には大がかりな治療が
必要になるほど悪化!!とならないように!
また、妊婦さんのお口の健康は、お腹の
赤ちゃんの育ちや将来のお口の健康に
直接的・間接的にも影響しますし、ご自身の
お口の健康のためにも「母子健康手帳」を
もらったら、ぜひ!「妊婦歯科健診」を
受けましょう!