こんにちは！ますだ歯科クリニックです。
保険治療で使われる金属の詰め物や被せ物が
原因で金属アレルギーを起こす場合がある事は
ご存知でしょうか？
突然の皮膚のかゆみ！「保険の銀歯」が
原因かもしれません。
今回は、「お口の中の金属によって起こる？？
金属アレルギー」についてお話していこうと
思います。

お口の中の金属で起こる？？

●金属アレルギーとは？●
体の外の異物から体を守ろうとする免疫反応が
特定の異物に対して過度に起こることを
アレルギーと言います。
金属アレルギーは、金属が汗や唾液によって
溶けてイオン化すると体内のタンパク質と
結合して新たなたんぱく質に変性し、それを体が
“異物”とみなすことによってアレルギー反応が
生じます。
症状はすぐに現れず、許容範囲を超えてから
発生します。

●発症の要因は？？●
指輪、ネックレス、腕時計といった
アクセサリー類、衣服のボタンやベルトの
バックル、下着の金具など様々です。

●金属アレルギーには、２種類あります！●
〇局所性金属アレルギー
　金属が触れることでその部分にアレルギーが
　起こります。
　ネックレスやピアスなどが触れて起こる
　アレルギーもそのひとつです。

〇全身性金属アレルギー
　歯科金属アレルギーはこれに当てはまります。
　手や足などの汗が出やすい部分に症状が
　出やすいのが特徴で女性の方が男性の方よりも
　なりやすい傾向があります。

●歯科治療で引き起こされる金属アレルギーの症状とは？●
歯科治療で使用される金属とは、一般的に
「銀歯」と言われているもので詰め物や被せ物に
使われます。

銀歯は、保険治療で使われ、今も多くの
歯科治療で使われていることが実状です。
【具体的な症状】
〇掌蹠膿疱症（しょうせきのうほうしょう）
　手のひらや足の裏に水膨れや膿が
　繰り返しできる病気です。手足だけでなく
　肘やすねにできることもあります。
　歯周病や歯の根の炎症によって掌蹠膿疱症が
　起こることはあるとされています。

〇アレルギー性接触皮膚炎
　アクセサリーや衣服などを身につけた体の
　部分が赤く腫れたり、かぶれたりします。

〇汗疱状湿疹
　手のひらや足の裏に水膨れができます。

〇扁平苔癬（へんぺいたいせん）
　お口の中に白い斑点やレース状の病変が
　できます。

歯科治療で使われる金属は？？

歯科治療で使われる素材でアレルギーを
引き起こす可能性のある金属です。

〇１２％金銀パラジウム合金
　歯科治療で用いられる代表的な金属です。
　保険診療で取り扱われており、主なものとして
　虫歯治療の詰め物や被せ物があり、一般的に
　「銀歯」と呼ばれています。

〇銀合金
　主に神経をとった歯の土台や
　乳歯の詰め物などに使用されます。

〇アマルガム
　古くから使われている歯科素材です。
　現在では、使用されることはなくなりましたが
　詰め物に使われてきたアマルガムは、水銀を
　５０％含んだ合金です。
　お口の中で水銀が溶けだし、体内に蓄積され、
　金属アレルギーの症状を引き起こすことが
　あります。
　アマルガムに用いられる水銀は、無機水銀で
　有機水銀のような毒性はありません。

〇金合金・白金加金
　金を主体とした合金で錆びにくい金属です。
　金属の溶けだしリスクが比較的低いと
　されています。

〇その他
　コバルト、スズ、インジウム、イリジウム、
　水銀などの金属全てにアレルギーの
　可能性があり、歯科治療に使う金属には
　これらのうちのどれかが含まれている可能性が
　高いと言えます。

歯科で行う金属アレルギーに対する治療法

金属アレルギーの原因が歯科用金属である場合
原因となる金属を取り除き、アレルギーを
起こしにくい材質のものと取り替える治療を
行います。
「パッチテスト」というアレルギーの原因を
調べる検査でアレルギーの原因が
歯科用金属なのかどうかがわかります。

金属アレルギーの原因がお口の中だと
気付かない方も多いです！
お口の中だけでなく、顔全体や手足と全身に
影響が及んでいるため、お口の中の金属が
原因だと思わない方も多いです。
また、金属を入れてもすぐに症状が
出ないことがあり、数年経ってから以前入れた
銀歯が原因でアレルギーが起こることも
あります。
「皮膚科を受診しても治らない」
「アクセサリーを外しても症状が治まらない」
「お口の中に苦みを感じる」場合や
「口元、顔などに湿疹」が出たときなどは
特に注意が必要です。

また歯科金属が入っていてもまったく症状が
出ない場合もありますが将来的に
金属アレルギーを起こすことは、あり得ますので
気になる方は、一度調べてみることを
お勧めします。
メタルフリーの治療法や費用は様々ですので
お気軽にご相談ください。