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口腔癌について①
2024.04.01
口腔癌について①
こんにちは!ますだ歯科クリニックです。
今回は、お口の中にできる癌
「
口腔癌
」
についてお話していきます。
口腔癌とは?
口腔癌は、お口の中にできる癌の総称で
舌・歯茎・口腔底・頬の粘膜・口蓋・
顎の骨・くちびるなど歯以外のどこにでも
発生する可能性があり、中でも多いのは
舌にできる癌で
約6割も占めています。
癌ができやすいお口の部位は舌で
中でも舌の
横側が要注意で次に舌の裏側、
舌の先と
なります。
口腔癌は、年齢では60代以上の高齢者
性別では男性に
発症しやすい傾向に
ありましたが、今では
女性も増えていて20代・10代にも
見られるようになっています。
日本では、口腔癌はずっと前から増加の
一途を
たどっていて、現在の患者数は
30年前の
約3倍で、死亡者数は世界でも
類を見ない
勢いで増えているのです。
主な症状は?
口腔癌の自覚症状で最も多いのが口腔内の
痛みです。
その他では、しこり・腫れ・ただれ・出血・
歯のぐらつき・口臭などがあげられます。
しかし、初期は痛みがありません。
痛みが出てきた時には、すでに進行している
ケースが多いです。
口内炎とはどう違う?
【
口内炎とは?
】
口腔粘膜の炎症のことを言います。
口内炎にはいくつかの種類があり、免疫力の
低下による「アフタ性口内炎」、口腔内の
細菌やウィルスの増殖による
「細菌性・ウィルス性口内炎」、誤って
噛んだ部分や火傷などの傷がきっかけで
できる
「カタル性口内炎」
金属や食物などの
アレルギー反応でできる
「アレルギー性口内炎」、喫煙習慣による
「ニコチン性口内炎」などがあります。
口内炎は、赤くはっきりとした縁どりで
円形の
白っぽい潰瘍です。
くちびるや頬の内側・舌・歯茎など口腔内の
どこにでもできることがあり、痛みを
伴うことも多いですが1~2週間で
治ることが
ほとんどです。
【
口内炎と口腔癌の見分け方
】
口内炎は、何もしなくても痛みがあるなど
痛みの症状が強いのが特徴ですが口腔癌は
よほど大きくならないと痛みがでないことが
多く、色の変化も口内炎が赤い縁どりの
ように
境界がはっきりしているのに対して
口腔癌は境界が不明瞭なぼやけた色の変化を
しています。
そして、通常の口内炎は2週間程度で
改善していきますが口腔癌は
2週間経過しても
小さくなったり
改善したりすることが
ありません。
口内炎がすべて口腔癌になるわけではなく
口内炎がある日突然、口腔癌になるわけでも
ありません。
口内炎のうち、細胞の増殖に異常が起きて
ごくまれに癌になる潜在能力を有したものが
口腔癌になる可能性があります。
潜在能力をもった口内炎が癌になるには
5年以上の長い年月がかかります。
前癌病変も必ず癌になるわけではなく
そのままの状態が変わらないことも
あります。
繰り返し口内炎になる場所では
絶えず細胞の
増殖と修復が行われているので
細胞に異常が
起きる可能性が高まります。
口内炎ができるようなお口の環境を
放置するのは、あまりよいとは
言えないのです。
【
口腔癌の早期発見には?
】
①
前癌病変にいち早く気付くこと。
②
気付いたらそれが癌にならないか経過を
観ていくこと。
この2点が重要です。
前癌病変の顕著なサインは、粘膜の「白」と
「赤」の変化です。
粘膜の細胞が過剰に増殖した結果、形や色が
変化して見えるのです。
代表的な前癌病変は、粘膜が白く変化する
「
白板症
」
代表的な前癌病変で舌や頬などのお口の
粘膜に
見られます。
3~5%が癌化する可能性があります。
粘膜が赤く変化する
「
紅板症
」
舌や歯茎、その他のお口の粘膜にできます。
鮮紅色で平らで滑らかです。
50%前後が癌化するとされています。
前癌病変が見つかった場合は、癌化を
確認したら、いち早く対応できるように
定期的に経過を見守る必要があります。
少なくとも3カ月に1回は、歯科医院で
経過を診てもらうようにしましょう。
口腔癌は怖い病気ですが
早期発見・早期治療
が
できれば治癒率の高い癌だと
言われていますので、できるだけ早く
発見することが重要です。
口内炎が2週間以上経過しても症状が
改善しない場合や、いつもと何かが違うと
感じた場合には、歯科医院で
診てもらいましょう。
次回も引き続き「口腔癌について」
お話していきたいと思います。
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